ベンチャー企業の資金調達のエントリーがもりあがってます。そもそも金が借りられないから、悪い、とか、融資と出資の違いとか、そういったレベルで物議になってしまうこと自体がなんだかもっと日本人全体に勉強が必要だな、とおもえる今日この頃。
ことの発端は磯崎さんのblogのエントリー
http://www.tez.com/blog/archives/001189.html
グリーCFOの方のエントリー
http://naoyagi.exblog.jp/8908320/
いくつかおもしろかった点、気づいた点
- シリコンバレーではより学歴主義なんじゃないか
- 「日本のVC投資の停滞を責任転嫁するのは筋違い」
- ここは議論がわかれるところか・・・
- デットファイナンスとイクイティファイナンスの違いを理解してますか
- 融資をうけたいと考えるなら、せめて、粛々とキャッシュフローをたたきだせ
- VCはイクイティであつめた金をイクイティにいれている。(当たり前ですが、当然に銀行とは説明責任、資金回収の期間、許容リスク、資本コストちがいます)
- 「VCからすると 100件のさまざまな案件に1/100ずつ投資するよりかは大ホームランを打てそうな案件に1/10ずつ投資したときの方が利回りが高まる」→そのとおり。しかも1/100ずつでは自分が運営してたと仮定してもきっとお金すっちゃいます。どかっと長期投資して、配当も再投資して成功するのが最大リターンですから。
- コンプライアンス強化とVC投資は関連しない。
こういったプログの議論の広まりが、なんだか日本全体のリテラシを高めてくれるそんなような気がしました。
とはいえ15年前は自社株買いもできなかった。
最近いろいろ金融規制緩和の歴史を振り返っているのですが、商法・会社法改正で一気に金融緩和がすすんできたな、というのが実感です。(数年おきに大改正といえるほどの改正をおこなっている)
「三角合併が解禁されて外資に日本の企業が奪われる危機感」の話と、「中国に進出するのに、49%以上出資できない」、というのは同じレイヤーでの議論だとおもいますし、そういう話が同時進行でされていること自体がなんだかちぐはぐです。
日本は90年代入る前は、自社株買いもできなかったわけで、最近やっと出資方法も緩和されて、外国企業との株式交換もできるようになったので、いかに、バブルの前に諸外国が「日本の市場は閉じた市場だ、解放しろ」、と主張したかったのか、いまの時点で振り返ってみて、ようやくわかったというか、そりゃそうだよな、という感覚をおぼえました。