3行サマリ
- 営利を短期的に追求しようとする文化だと売上の早期化(up front化)、成長の目的化(up or out) が起きがちになり、とくに個社固有の事象というわけでもないなという検証にもなった。
- 筆者の論点は株式保合(表面化していない暗黙的なものを含む)による株主還元意識や株主からの資本調達コスト(=適切な配当か株価成長が一定の時間軸で無ければ資金引き上げられてしまう)を意識しない漫然とした、是々非々でない忖度経営が、日本の低成長の一因の一つである、と主張している。航空機で熱帯魚を運搬する時にピラニアを入れておと適切なストレスがかかり、輸送起因の死亡が減り、生存率が高まる話。ただ、本のコンテンツにおける重複率が高く薄まっている感。ESGの具体を深堀するなり、ケーススタディなりもう少し編集して欲しいところではある。
- 凡事徹底、経済なき道徳は寝言など自分の銘と共通する部分も一定カルチャーとしてある、そういった集団がある(あった)んだなと思い、一般的には?あまりシンパシーを感じる会社のイメージではないが中の人の純粋な経済追求を考える人間性が垣間見える点は良かった。