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知のレバレッジを最大化せよ (旧はてなダイアリーから移転しました。)

Google Wave 今後の改善活動を停止することをアナウンス

即時サービス終了というわけではないですが、2009年半ばにローンチし、ネットユーザー層の間で話題となったGoogle Waveは「想定していたほど定着しなかった」ため、今後の改善活動をしないことを表明したようです。最終的にはサービス終了するが2010年末まではサービスとしては残すようです。

But despite these wins, and numerous loyal fans, Wave has not seen the user adoption we would have liked. We don’t plan to continue developing Wave as a standalone product, but we will maintain the site at least through the end of the year and extend the technology for use in other Google projects.


私もサービス開始当初に当該サービスをつかってみましたが、たくさんのコラボレーション機能が密結合したサービスではあったものの単体の機能としては、すでに存在する内容も多く含まれており、かつての「情報ハイウェイ」のデモのようなある種のコミュニケーション構想のデモ(ひょっとしたらむしろLotusが向いているのかも)をみているようでした。現在はオンラインストレージやメモ、チャットなどソフトウェアでAPIなどを通じた外部性をもった独立サービスが増えてきており、これらと対極を成すコンセプトだったのかもしれません。Google側からみれば技術的革新があればアーリーアダプター層からは歓待されるわけで、それが本当にコンシューマーに刺さるのかどうか、というのはまた別な議論です。言い換えになりますが、現在の一般ユーザーにとってほかの代替手段から切り替えるほどのインセンティブには(Waveがある点において技術的に優れていても)及ばなかったのです。

ケビン・メイニーのトレードオフでいうと、きわめて卓越した経験ができると言い切れるわけでもなく、実現できる業務フローや目的が一般のコンシューマ層に対してそこまで満足するレベルになかったという点で「何ができるのか」中途半端であったのかもしれません。個人的にはここで得たフィードバックがGoogle Appsなどに反映されていくことを期待します。

また、同じようにGoogle Page Creatorなども個人的には気に入っていたサービスではあったのですが、独立したサービスとしては終了してしまったサービスもあるので一概にすべてが成功しているわけではないですし、だからgoogleはだめなんだ論を展開するのも妥当ではないと思います。



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