mabots' blog

知のレバレッジを最大化せよ (旧はてなダイアリーから移転しました。)

日本で苦戦が報道されるiPhoneについていろいろ考えてみる

下記の記事を読んでいて、なんとなく昔、Windows CEが登場して「ハンドヘルドPC」や「Palm」「Windows CE Pocket PC」「初代iPod」が市場の注目を浴びている時のことを思いだしてきた。IP電話をPocket PC等で開発していた自分としてもエントリーとして考えをまとめておいてもいいかな、と思ったのでエントリーしてみる。

iPhoneの未来
CNET Japan
現在、日本でのiPhoneは既存のケータイにとってあまりに使い勝手が悪く、苦戦しているが、これからの第3・第4世代のiPhoneの機能向上によって市場を開き、パソコンはモバイル化するしか生きる道はないことを示しているのである。 つまり、Googleは常にアプリケーショ...
http://japan.cnet.com/blog/mugendai/2008/09/06/entry_27013551/

  • 「ハンドヘルドPC」や「Palm」「Windows CE Pocket PC」
    • 出だしは好調だった。とくにPalmについては、できるビジネスマンはPalmをもっている的なノリではやっていた。
    • IBM workpadなどPCメーカーも参入。(そして撤退)
    • 派生商品としてシグマリオンシリーズが継続的な評価を受けた。(そして撤退)
    • いまはスマートフォンとして「復活」したようにみえる。(まだ判断する状況ではない)
  • 「初代iPod
    • 最初のモデルはアーリーアダプターに支持された
      • 電池は持たないし、容量も少ないし、高い。マーケットではMDやMP3対応CD Playerが主流。
    • まぁみなさん御存じのとおり、改良を重ね、商品ラインナップを拡充する(主に価格帯を広げる)ことによってだんだん普及。3G,4Gあたりから爆発的に普及。

iPodはよくイノベーションの例として使われますが、地道に改良を続けたのと、とくに価格まわりの商品ラインナップの拡充、およびマーケティングが成功要因なのでは・・と個人的には思います。
さてiPhoneについては不振がよくいわれてますが、、、

  • そもそも初代iPodそんなに台数はいてないよー
  • スマートフォンが出た時点で日本の携帯電話が予想外に機能が充実していることには気づいていた
    • 使い勝手はまったく悪いが。
    • 予想外に、というのは機能が廉価で当たり前に追加されてきて、それが当たり前だという消費者マインドがあったから、それなりの機能のものでは著しく機能が低く思えてしまう、ということ。

iPhone、改良を続けていけば、chromeも対応するだろうし、メモリーも増えてブラウザも快適になるだろうし、容量やバッテリーの問題も改良するだろうし、と思うのだが、おそらくこの進化の阻害もしくは成長要因としては、日本市場においては、割賦購入プランが存在する。つまり、国産の携帯電話は初期費用が高いし(これに比べてiPhoneは本体価格が安い)、原価償却に時間もかかる(繰り上げ返済できないし、端末価格の低下を織り込んでいないNPV。)ため、おそらくiPhoneが改良されてくるにつれ、国産の携帯電話の進化のスピードやその本体価格の高さなどの理不尽さにコンシューマが気づいてくるのではないか、このタイミングからiPhoneが普及していくのではないか、と個人的には思っています。