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知のレバレッジを最大化せよ (旧はてなダイアリーから移転しました。)

残価設定ローンは、「サブプライム」証券なのか

500万の車を買うときに、500万のローンを組んだとします。よくディーラーにいくと「頭金不要で月々4万円の50回払いでかえちゃいます。」なんて宣伝がありますが、支払額は、200万+金利、あれ、500万までたりないや、そんなローンはいわゆる残価設定ローンです。

50ヶ月経過時点での「下取り価格+破損などの修理、現状復帰査定額」を残額として、a.査定額でひきとってもらうか、b.別な車のローンを設定して借りかえる(瞬間的にはまた500万の車かったら700万以上の借り入れをおこなってますよ)かc.残価を支払って買い換えるのチョイスが残ります。

例外ケースを考えてみると

  • 残価設定ローンですが、繰上げ返済をできないようになっています。借金を速く返したくても返せない、という素敵な仕様なんですね
  • 車には抵当権がつく(はず)

ということはつまり

これは資産担保証券(ABS)だったんですね。

繰り上げ返済できないのは、このABSを買い取る投資家が、一定間について一定の利回りを確実に取得したいから、という点につきます。(繰り上げ返済されると当初うけとれるはずだった金利がうけとれなくなってしまう = 繰り上げ返済リスクという)そして、借り入れした人が、破産したり支払いを遅滞するとその証券については、信用リスクを抱えることとなります。ある一定容量までは証券化をひきうける証券会社・金融サービサーが保証できますが、想定していなかった数の借り入れ人が破産したり滞納すると、利回りが保証できなくなったり値段が下落したり、流動性が低いものであれば評価額が0になったりするかもしれません。そういったサブプライム的なにおいをかぎとってしまった今日この頃でした。


(このエントリーはお絵かき機能をためしたかった気分でエントリーしてみました)