3行サマリー
- 残念なことに売り文句で想起される、銘柄選定・割合・撤退の基準といった話は出てこず、日本やGPIFが世界から相対的にどのような状況に置かれていて、どうポジションすべきか?やそれを支える英国を元とした制度の狙いがメイントピック。なのでその辺りを期待するとプロモーションの味付けと中身の乖離に落胆する。
- 投資信託の組成や、代理店網の構築とトレーニングなど生業としての独立系投資信託会社の理解は進む。高額な販売時手数料や運用手数料が必要なのは必要な理由があるからである。割安・配当・成長というコーポレートで貫かれた目線はグレアムとバフェットの目線に通ずるものがあり、興味深い。
- またポジション組成をするチームは閑静かつ手軽にコミュニケーションが生まれやすい環境にあるが、その置かれた環境がどのような点に注意して組まれているのかも注目に値する。ビジーな環境では短期的な収益・投機や音楽が鳴り続けている間は踊り続けるインセンティブが働きがちであるが、市場が強いてくる短期的な時間軸から独立した目線を持ちやすい、ある種解脱した環境が会社の是として設計されているのは興味深い。