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書評 よくわかるアメリカの歴史 (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)

大国の興亡との前後文脈補完のため、アメリカ建国からの歴史を独学大全の実践として教科書で学ぶ。教科書なので書評というのはいかがなものかとは思うが改めて気づきの3行サマリ。

 

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  • 連邦党(のちのホイッグ、リパブリカンのほうの共和党)、民主共和党(のちのデモグラットのほうの民主党) がイギリスとのスタンス、南北戦争奴隷制、有色人種とのスタンスをどうとっていたのかの歴史的推移が追える。
  • 13週の独立の経緯や連邦としての中央集権度を高める必然性の議論、中央集権度を高めてからの繁栄、さらにはマニフェストディスティニーの解釈などは現代の議論の論点の前提となる常に揺れ動いてきた歴史でありアメリカの議論の多面性がなぜ生まれるかの背景理解に役立つ。
  • 若干後半のベトナム戦争以降の解説が粒度が細かくかつページ数を消費してしまう(その割には一個一個の事象は少ないページでは解説しきれない)。近代史の部分を肉厚にしてほしかったところはある。続きはWikipediaで!