mabots' blog

知のレバレッジを最大化せよ (旧はてなダイアリーから移転しました。)

ドリコム決算から読む解約率の科学

ずっとドリコムのエントリをしようとおもっていたんですが、できていなくって、最近ようやくエントリー。最近、ASPサービスのサービス開発をやっているので、とくにキーポイントとなるのは、解約率なのかなぁというところをおもいました。

  • J研買収は、売上高増大に結びつくも、単体での売上高は前年度を割っている
    • J研からみたら差し引き流動資本比で100%のプレミアムでウマー
  • 流動比率-200%でやばい。
  • 順調に拡大する営業利益の毀損にもかかわらず、営業CFの数字が短期借入金で得たJ研ののれん償却の評価になっている。
    • つまり、営業CFの大幅改善はJ研ののれん償却が営業CFにかなり貢献している。(年間ベースで1.6億の効果)
  • 検索エンジン事業と同じ事業にJ研がつっこまれたため、旧来のBtoCサービスの戦略の正しさの定性的な判断がしづらくなっているのでは
  • 「「ドリコムCMS」は、初期大口顧客の解約で導入企業が前期末比239社減の528社となった。」といっているが、年間で、解約率31%。。。ではなくって、3ヶ月で純減239。見込み減でかつ、維持費用で営業CF削ってしまっているので、これはもう戦略的撤退するほうがいいのでは・・
    • この獲得数はすごい、と思う。うちにもこれだけの数があれば・・・・
    • しかしながらこの解約ペースでは、あまりもたない。
    • 解約理由も聞いてみたいですね。
    • 初期の顧客が一気に解約、といってますが、ひょっとして初年度か数Q無料with販売インセンティブのキャンペーンで数を増やしていたものの、販売インセンティブだけ飛ばしてしまっているのでは・・・


争点としては、とにかく流動比率-200%で、どうすんのっていうところですね。どんな形であれ、資金調達と本体の単体の営業CFを改善する努力を続ければなんとか生存できる可能性もあるのではないでしょうか。そして単体営業CFにもろにかかってくる係数として解約率になってくるかと・・・。

業界動向としては、携帯での公式サイトの重要性希薄化から、PCの世界のSEOの考え方や提携といった動きがキードライバーとなって携帯のコンテンツ業界を再編していく・・・のでしょうか!?