mabots' blog

知のレバレッジを最大化せよ (旧はてなダイアリーから移転しました。)

異物注入の歴史を繰り返しうる豊胸術の変遷

歴史はくりかえすというが美容外科における体内異物の歴史を振り返ると示唆に富むものがある。なお現在 FDA に認可されているプロテーゼコヒーシブタイプという、シリコンバッグに流動性の低いジェルが入ってお破れても内容物が流出しずらいものである。以下…

サピックス教室ごとのパフォーマンス分析

SAPIXER というサイトから「2023年度校舎別実績(23.3.8.13.28)」をソースに中学・開成率をキーに作成。(なお、あくまで統計上の傾向出しに試験問題や東大入学者数のリファレンスによく用いられる開成を用いたものであり、開成に他意はない。) ■グラフ ■デー…

書評 関西スーパー争奪 ドキュメント 混迷の200日

https://www.amazon.co.jp/dp/4296113135/ref=cm_sw_r_as_gl_api_gl_i_N77WMBDEJY8P7YJ8FF9J?linkCode=ml2&tag=mabotsblog-22 割と面白かった。関西スーパーは刺身パックみたいなスーパーの型を作った老舗ではあるが、創業者亡き後、株主保合しながら上場し…

書評 資本主義の中心で、資本主義を変える

3行サマリ https://amzn.to/48twSZD 営利を短期的に追求しようとする文化だと売上の早期化(up front化)、成長の目的化(up or out) が起きがちになり、とくに個社固有の事象というわけでもないなという検証にもなった。 筆者の論点は株式保合(表面化していな…

座右の銘

最近日に何度か「経済なき道徳は寝言である。」とか言ってるのでいわゆる座右の銘をまとめておく。基本的な幹はエマーソンの自己信頼に依るところが大きい。 「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」二宮尊徳 「凡事徹底」 解釈は多様だが、…

書評 世界屈指の資産運用会社インベスコが明かす世界株式「王道」投資術

https://amzn.to/3sUd2WZ 3行サマリー 残念なことに売り文句で想起される、銘柄選定・割合・撤退の基準といった話は出てこず、日本やGPIFが世界から相対的にどのような状況に置かれていて、どうポジションすべきか?やそれを支える英国を元とした制度の狙い…

書評 資本主義の次に来る世界

https://amzn.to/43V1CPx ベストセラーなの? とりあえず手に取って本だけども。 3行サマリ 計画的陳腐化や最近ではインフルエンサーによる需要の形成や常に3%はYoYで成長し続けなければならない空気というか摂理が働いたり、富の蓄積が著しく偏っているのは…

書評 LeanとDevOpsの科学 テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する

https://amzn.to/46v0G79 定番の本を改めて読むと大きな示唆があった。 3行サマリ デプロイ頻度、変更のリードタイム、平均修復時間(mttr)、変更失敗率と、ハイパフォーマー、ミドルパフォーマー、ローパフォーマーを表にすると全ての項目がパフォーマンスが…

書評 投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識

https://www.amazon.co.jp/dp/4532355397/ref=cm_sw_r_as_gl_api_gl_i_XRRBXB1R25TGP94Q3WE9?linkCode=ml1&tag=mabotsblog-22 逆張り投資で世界最大規模のオークツリーの共同創業者の本。 3行サマリ 「潮が引いて初めて、誰が丸裸で泳いでいたのかがわかる…

書評 敗者のゲーム[原著第8版]

https://amzn.to/3UDWlZy 20年ほど重版により読み継がれている本。コンテンツはあらゆるアクティファンドより、、という件なので新鮮味のあるポイントを。 数十年前と異なりほとんどの金融取引トランザクションはプロによるコンピュータ化されたもので占めら…

書評 インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法 (ウィザードブックシリーズ Vol.263)

バンガード創業者のボーグル氏による著書。基本的にはランダンウォーカーと同じ論調だが、手数料=複利の暴君に着目している点がポイント。 https://amzn.to/3Zu2PuO 3行サマリ。 複利による利回りを追求する際に注意すべき点は信託や運用にかかる手数料率と…

書評 マスター・オブ・スケール 世界を制したリーダーが初めて明かす 事業拡大の最強ルール

https://amzn.to/3kBCkWb リードホフマンの著者。 3行サマリ タイトルには事業スケールのためのルール、とあるが、フェーズや文脈の異なるスタートアップがいくつか網羅的に紹介されているわけであり、何かゴールデンルールみたいなものが示されるわけではな…

書評 マンガでわかる バフェットの投資術(SIB)

https://amzn.to/3EFzHtj 3行サマリ グレアムの差分としては、PBR や流動負債、流動資産比率だけに着目して割安なだけに注目すると今後目論見が劣悪なのが市場から評価されているだけという「シケモク」の可能性があるという点。師範のグレアムが辞めると自…

書評 私たちはどう学んでいるのか: 創発から見る認知の変化 (ちくまプリマー新書 403)

単に暗記してもあんまり使える知識にならないぞ?というときに振り返ると良い本。 https://amzn.to/3Yom8pP 3行サマリー 認知科学の観点から人間が知識を自分のもとして使えるようにするための手続きを解説。単に丸暗記した英単語ではなかなか英語による会話…

書評 コスパで考える学歴攻略法 (新潮新書)

https://amzn.to/3K1XOWx 藤沢さんの本。意外とピュアな側面が見えて意外なのと、本質的な比率による定量で見た時の受験産業どうなん?という良著。 東大入学の約半数が十校いかないほどの難関私立中高一貫校で作られる。しかし残りの半分は公立高校などから…

書評 よくわかるアメリカの歴史 (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)

大国の興亡との前後文脈補完のため、アメリカ建国からの歴史を独学大全の実践として教科書で学ぶ。教科書なので書評というのはいかがなものかとは思うが改めて気づきの3行サマリ。 https://amzn.to/3lui1tT 連邦党(のちのホイッグ、リパブリカンのほうの共和…

iPhone お引越しガイド

諸事情で iPhone の引っ越し作業を週二回したが、そのコツをまとめておく。「iPhoneから移行」すれば、PC 不要・iClound も不要だ。 事前準備編 まともな WiFI 環境 SIM 取り出し用のピン モバイルバッテリーなどの電源2つ 手順編 新端末と旧端末の iOS バ…

書評 エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

定番の本を読んでみて実際のところを例によって三行サマリ https://amzn.to/3l9cSqO 抽象度が高い概念の説明書。このため対象オーディエンスは経営/ビジネス職がむしろターゲット。エンジニアや PdM ならば YAGNI / コンウェイの法則 / スクラム開発の少なく…

iPhone SE 3 の下剋上とナンバリングシリーズの停滞

レビュー動画だとコロコロ買い替えて「いいじゃん」「買ってよかった」の自己正当化ばかりで、サイエンスのかけらもないのでいつもの比較表。(アップルの省電力・高性能チップ開発能力は際立ってるな。。) OCTANE v2 の比較表 SE3 の下剋上感すごい。費用対…

書評 大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争

経済と軍事力による主に近大ヨーロッパの勢力の移ろいを分析した歴史的な本。 https://amzn.to/3DuUtuX 3行サマリ 国家の勢い = f(労働人口の厚さ, 教育水準, 資本力・稼ぐ力) で概ね関数化可能。国家の勢いと軍事力には若干のズレがあるが、Δ国家の勢いが低…

書評 イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史 上: 血塗られた諜報三機関

ここ最近の中ではダントツに面白いノンフィクション。映画ミュンヘンが観れるのならオススメであるが、苦手なら嫌悪感を抱くかもしれない。 3行サマリ 事実は小説よりも奇なりがまさに当てはまる、テロに「効率的な」テロで対抗する血生臭い歴史。そのえげつ…

松屋のとんかつシフト

牛丼で有名な松屋だが、ここ5年で大幅にとんかつ業態を拡大して 店舗比率 2.5% => 16% まで伸ばし、牛丼がサチりそうながら、中期的に別事業伸ばしてる。 グラフ化 なお・・ コロナ以前に2019年頃にはとんかつシフトはピークにいたる。 コロナ後は牛丼セクタ…

書評 リーダーシップの旅 見えないものを見る

リーダーてなんやねんというのは言語化しづらいテーマだが、さまざまな試行と議論を通じて言語化に至った良著だと思う。 https://amzn.to/3CuXYRJ 3行サマリ リーダーとマネージャーは異なる定義のはずだがなぜか混同される。前者は歴史の文脈を見て次の動き…

2 in 1 PC vs かつての macbook

2020 に Lenovo Chromebook duet が発売されて以来街中でも duet をたまに見ることがあるので2020 / 2022 年のいくつかの端末で比較。 比較 12 インチの macbook をスナドラを搭載した Chromebook 中級下位機種が凌駕。スマホの中級機のほうがかつての省電力…

書評 独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

独学の進め方をまとめた分厚い本。自分は高校時代の世界史の授業がフランス革命から始まり1年経ってもフランス革命だったのでその時には自分で勉強しないことには何も得られないという境地に至っていたが、改めて良い本だと思う。 3行サマリ 700ページほどあ…

書評 潜入ルポ アマゾン帝国の闇

3行サマリー 本書の最大の闇は勤務しながらの潜入取材をたっぷりと読めると思わせつつ、実際には著者の潜入期間は早々に打ち切られてしまっている点 このため長期インターンしましたくらいの感想であり、「コンビニ人間」の如く立派なアマゾニアとしての挙動…

書評 ハゲタカが嗤った日 リップルウッド=新生銀行の「隠された真実」

最近読んだ中では、古い本ではあるがかなり面白かった本。 https://amzn.to/3T5TpmV 3行サマリー 長銀の子会社に有力資産をオフセットして売却・債権回収、かたやイアイイには不良資産を残しも長銀本体もやがて破綻。今度はリップルウッドにより長銀の不良…

書評 リーダーの作法 ―ささいなことをていねいに

3行サマリ ブログ記事の集合体といった構成で本を通じて筋だった構成が見えず、論点が常にバラバラであり、linux server hack のようなハック本にも見える。 マネージャーのマネージャー職での細かい所作で気をつける点などがサラッと紹介されており、何か…

書評 エンジニアリングマネージャーのしごと ―チームが必要とするマネージャーになる方法

3行サマリ EMに初めからなりたいと言う人は稀で、じゃあいざとなると何も指標がなく愕然としてしまう。この本は指標やみちしるべとして重要な参考になる。多分思った通りにいかないことだらけだろうが、全く何もないよりも遥かにマシ!ということだ。 本書…

書評 インスタグラム:野望の果ての真実

最近読んだ中では1番面白い部類に入ると思う。 10億ドル高いと思ったが、今は数倍から10数倍の規模の売上貢献 結果的にはFb本体が衰退する前提をもっていた当時の判断が正しい(Fbが対抗して出した真似っこプロダクトはことごとく失敗した…) 新規流入がサチる…